観測ログ #35|マザーシップ箱と育児装備の編成

子育てのこと

9月4日(まえがき)
「マザーシップ(母艦)」という言葉に惹かれる。
語感の中に母性と巨大さ、そしてそこから小型艇が出入りするイメージが同居している。
1歳3か月の娘のために、必要な道具を一つにまとめた箱を作ろうと思ったとき、この呼び名がしっくりきた。

子育ての日々は細かい物の出し入れが途切れなく発生する。
おむつ替え、食事、遊び、衛生ケア、そして突然のトラブル。
小さな行動が積み重なり、ひとつの生活サイクルを形づくる。
その流れを支える装備をまとめるなら、やはり母艦という言葉がふさわしい。


箱のサイズ感とポケット

採用した箱はたて40cm×よこ10cm×高さ15cm程度。
数字だけ見ると小さめだが、実際に物を入れてみると意外と収容力がある。
しかも外側に6つのポケットがついていて、アクセスのしやすさが格段に高い。

内部は積載庫、外ポケットは即応用のハッチ。
開け閉めの動線をイメージすると、軍艦のデッキ構造をなぞっているようでちょっと楽しい。
こうした遊び心が、日常のルーチンに小さな推進力を与えてくれる。


優先度を設けた装備リスト

必要なものを無秩序に詰め込むと、いざというとき探すのに時間がかかる。
そこで「必須>よく使う>あまり使わないけど小さい>あまり使わない上に大きい」という優先度をつけて整理した。
結果として、母艦としての役割が一層はっきりした。

優先度:必須

  • おむつ 5~6枚
  • おしりふき(携帯用小パック)
  • ビニール袋(防臭袋を折り畳んで)
  • ウェットティッシュ(アルコール系)
  • ガーゼ or ハンカチ
  • スタイ(布 ・ 紙エプロン)
  • おやつ(小袋入りボーロやせんべい)
  • スプーン/フォーク
  • ミニ救急セット(ばんそうこう・消毒綿)

優先度:よく使う

  • 歯ブラシ
  • 爪切り・やすり(ベビー用はさみ型)
  • 綿棒(ベビー用細軸)
  • 保湿クリーム/ワセリン(小容器)
  • 着替え一式(肌着・トップス・ズボン・靴下)
  • 小さなおもちゃ(ラトルや布絵本)
  • タオル(フェイスタオル1枚)

優先度:あまり使わないけど小さい

  • ヘアブラシ(ベビー用ソフトタイプ)
  • 体温計(小型デジタル)
  • ビニール手袋(1組)
  • 鼻吸い器(小型タイプ)
  • 絆創膏各サイズ
  • 消毒ジェル

優先度:あまり使わない+大きい

  • ブランケット(薄手を圧縮袋に)
  • 母子手帳・保険証・診察券ポーチ

ポケット運用の妙

外ポケット6つは小型艇の発着口。
ここに「最も頻繁に使うもの」を割り当てると、母艦の効率が一気に上がる。

    この数秒の短縮が、子どもを抱えて右往左往している場面では大きい差になる。


    母艦があるということ

    実際に入れてみると、ただの箱ではなく「生活の拠点」が目の前に現れた感覚がある。
    娘のための道具を集めた箱は、ひとつの小さな宇宙船のようだ。
    日常の軌道を回りながら、ときどき遠征に出る。

    自分自身にとっては、記憶のバックアップでもある。
    「あの頃、娘はこんなものが必要だった」という記録を形に残すことができた。
    きっと数年後に見返すと、この装備リストは懐かしくも愛おしい航海日誌になる。

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