8月30日(まえがき)
気づけば30代半ば。記憶力も体力も、静かに下降線を描きつつある。ふとした瞬間に「あれ、顔が疲れているな」と思うことが増えた。寝不足の翌日のクマ、口元の乾燥、そして以前よりくっきり目立つ毛穴。20代の頃なら一晩寝ればリセットされていたが、今はそうはいかない。美容に縁がなかった自分が「そろそろスキンケアを始めるか」と思い立つのは、ある意味当然の流れなのかもしれない。これは小さな実験であり、未来の自分に対する投資であり、そして“脳のバックアップ”として記録しておくに値する転換点。
形から入るという選択
昔から新しいことを始めるときは「まず道具から」という癖がある。ランニングを始めたときは形から入ってシューズのいいの買ったし、PC自作も無駄に必要のない道具まで買った。モチベーションは形が支える。美容も同じで、ただ洗顔料をドラッグストアで買って済ませるのではなく「スキンケア一式をトレーに並べる」くらいの儀式感がある方が続く気がする。
スキンケアの基本ステップを理解する
調べてみると、メンズスキンケアはシンプルな3ステップに集約される。
- 洗顔
- 朝は軽め、夜はしっかり。
- 泡タイプがおすすめ。手で泡立てる手間がなく、摩擦を減らしてくれる。
- 代表的な製品なら バルクオム THE FACE WASH や オルビス ミスター フェイシャルクレンザー。どちらも泡立ちがよく、初心者でも失敗しない。
- 保湿
- 化粧水で水分を入れ、乳液やジェルでフタをする。
- 男性の肌は皮脂が多いがインナードライになりやすい。
- 無印良品 敏感肌用化粧水・乳液 はコスパが良く続けやすい。
- デザイン重視なら THREE for MEN gentling lotion / emulsion のガラス瓶。置くだけで洗面所が整う。
- UVケア
- 老化原因の8割が紫外線。曇りの日でも窓際で浴びる。
- 塗り心地の軽さで選ぶなら アネッサ モイスチャーUV ジェル。
- オールインワン感覚なら オルビス Mr. エッセンスローション(日焼け止め兼用) を朝に一本で済ませるのもアリ。
この3ステップは単純だが奥が深い。化粧水一つとっても保湿成分、使用感、香りで印象が変わる。選ぶ行為そのものが自分の生活の延長線にある。
朝と夜のルーティンを具体化する
実生活をイメージして、朝5分・夜7分を目安にした。
- 朝の流れ
- 洗顔(オルビス ミスターの泡タイプをワンプッシュ)
- 化粧水(手で押さえるように塗布)
- 乳液またはオールインワンジェル(時短ならバルクオム THE LOTION)
- UVケア(アネッサを顔と首まで)
- 夜の流れ
- 洗顔(朝よりしっかり)
- 化粧水(乾燥が強ければ2回に分けて重ねづけ)
- 乳液(少し多めに塗ってナイトパック代わり)
- 週に一度の追加ケア
- 角質ケア:オバジC 酵素洗顔パウダーなどを使って毛穴詰まりをリセット。
- フェイスマスク:ルルルンのメンズラインや無印のシートマスクで、特別な時間を演出。
このくらいなら無理なく続けられるし、歯磨きと同じくらい当たり前の習慣に組み込める。
道具と空間を整える演出
「形から入る」を支えるのはモノと場の設計。
- 収納トレー:無印のアクリルケースやイケアの木製トレーに並べると一気に統一感。
- タオル:今治の白タオルで統一。吸水性が良く、見た目もホテルライク。
- ミラー&ライト:卓上LEDライト付きミラーがあると、スキンケアが儀式めく。
- 香り:AESOPのルームスプレーを一吹きするだけで洗面所の空気が変わる。
モチベーションを高めるのは「やらなきゃ」ではなく「やりたくなる」仕掛け。プロダクトの質感や空間の雰囲気がそれを後押しする。
脱毛を見据えた今の選択
将来的にはひげ脱毛を考えている。朝の時短になるし、青ひげ問題から解放されるのは大きい。ただし脱毛は肌へのダメージが前提となるので、事前にスキンケアで肌を整えておくことが重要。
- 角質ケア習慣があると照射後の毛穴トラブルが減る。
- 保湿を日常化しておけば赤みや乾燥も和らぐ。
- 日焼け止め習慣はレーザー施術の大前提。日焼けした肌には照射できない。
つまり今のスキンケアは未来の脱毛に直結している。今日の一手が半年後、一年後の自分を助ける。
美容初心者の実感と期待
化粧水を手に取って顔に伸ばす動作が、歯磨きのような自動化には程遠い。ただ、肌に触れることで「今日は乾燥しているな」とか「Tゾーンの皮脂が多いな」と気づくようになるのではないか。これは自己観察そのものだ。
形から入ってみると、意外と中身がついてくる感覚もあるだろう。朝の5分、夜の7分。これが積み重なれば数か月後の鏡の中の自分が少し違って見えるかもしれない。その変化を観測し、記録し、未来の自分に返していく。36歳からの美容は、そんな小さな冒険だと思う。
コメント